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第2週 データの配線Day 14 / 30所要時間の目安: 30分

Day 14 損益分岐 ROAS を計算し、予算を決める

今日のゴール:自分の損益分岐 ROAS と 1 日の広告予算が、数字で決まっている。

Claude Code で進める場合:作業フォルダで /ads-setup 14 と打つと、このページの手順を 1 ステップずつ一緒に進め、結果を確かめてくれます(入れ方は Day 1)。

1 5 つの言葉を知る

来週から広告にお金を使います。その前に、「いくらまでなら広告費を払っても黒字か」を自分の数字で決めます。使う言葉は 5 つだけです。

言葉意味求め方
客単価1 回の注文の平均金額(税込)Shopify の「分析」→「平均注文金額」。注文がまだ無ければ主力商品の価格
原価1 回の注文にかかる費用の合計商品の仕入れ(または材料費)+送料+決済手数料(客単価の 3.6% が目安)+梱包材
粗利率売上のうち手元に残る割合(客単価 − 原価)÷ 客単価
損益分岐 ROAS広告費 1 円あたり、いくら売れれば赤字にならないかの倍率1 ÷ 粗利率
目標 CAC(顧客獲得単価)新しいお客様 1 人を獲得するために払ってよい広告費1 注文の粗利のうち、広告に回してよい額。粗利の 3〜5 割が目安

ROAS(広告費に対する売上の倍率)は、Google 広告や Meta の画面に出る数字です。たとえば ROAS 3.0 は「広告費 1 万円で売上 3 万円」です。ところが、この 3.0 が黒字か赤字かは、粗利率が分からないと判断できません。そのための基準が損益分岐 ROAS です。

「損益分岐 ROAS = 1 ÷ 粗利率」を、見ないで書ける。

2 具体例で計算の流れを追う

客単価 6,000 円のショップを例にします。

項目金額・計算結果
客単価6,000 円
原価仕入れ 2,280 円 + 送料 500 円 + 決済手数料 約 220 円(6,000 円 × 3.6%)3,000 円
粗利6,000 − 3,0003,000 円
粗利率3,000 ÷ 6,00050%
損益分岐 ROAS1 ÷ 0.52.0
目標 CAC粗利 3,000 円の半分を広告に回す1,500 円

このショップでは、広告画面の ROAS が 2.0 を下回ると、売れているのに赤字です。2.0 ちょうどなら、広告費を払って利益ゼロです。目標 CAC を 1,500 円にすると、1 注文あたり 1,500 円の利益が残ります。

Day 28 で「このキャンペーンを続けるか、止めるか」を決めるとき、比べる相手がこの 2.0 です。数字を持っていない人は、ROAS 3.0 を見て安心し、実は赤字だったことに気づけません。
上の表を見ないで、客単価 6,000 円・原価 3,000 円から損益分岐 ROAS 2.0 まで計算できる。

3 自分の数字を計算機で出す

客単価を Shopify で確かめてから、計算機ページに入れます。

Shopify 管理画面 → 左メニュー 「分析」 → ダッシュボードの 「平均注文金額」 を見る(注文が無い場合は「商品管理」で主力商品の税込価格を使う)

原価は、仕入れ先の請求書、Day 3 で決めた送料、決済手数料 3.6%(目安)、梱包材の 4 つを足します。細かい端数は気にせず、100 円単位で構いません。

損益分岐 ROAS 計算機 を開く → 客単価・原価・目標 CAC を入力 → 粗利率・損益分岐 ROAS・1 日予算の目安が表示される

出た数字を、次の表の形で自分のメモに書き写します。この数字は Day 19・25・28 で使います。

項目自分の数字
客単価______ 円
原価______ 円
粗利率______ %
損益分岐 ROAS______
目標 CAC______ 円
複数の商品がある場合は、いちばん売れている(または売りたい)商品 1 つで計算します。全商品の平均を出そうとすると時間がかかる割に、判断は変わりません。
自分の損益分岐 ROAS と目標 CAC が、メモに数字で書いてある。

4 1 日の予算を決める

1 日の予算の目安は 目標 CAC × 3 です。ステップ 2 の例なら 1,500 円 × 3 = 4,500 円です。

広告のシステムは、購入という「合図」を受け取って学習します。1 日に 2〜3 件の購入が起きる予算が無いと、合図が少なすぎて学習が終わりません。目標 CAC × 3 は、その最低ラインの目安です。

出た金額が、次のどの帯に入るかで、来週の進め方が決まります。

1 日の広告費目安
5,000 円未満Meta は見送り。Google のブランド検索とショッピングだけ
5,000〜12,000 円Meta Advantage+ 販売は可能。学習に時間がかかることを受け入れる。素材 6〜10 本
15,000 円以上Advantage+ 販売が本来の力を出す。素材 8〜12 本

目安の根拠は、学習期間を抜けるのに必要な購入数です。Meta は一般的に週 50 件、Google の入札切り替えは 30 日で 30 件が目安とされます。この件数に届かない予算で Meta を始めると、学習が終わる前に予算だけ減っていきます。

予算を後から増やすときは、1 回 20% までにします。それ以上は学習がやり直しになります(Day 28)。

「まず 1 日 1,000 円で試して、良ければ増やす」は、この教材では勧めません。1,000 円では購入の合図が週に 1〜2 件しか出ず、システムは何も学べないまま 2 週間が過ぎます。予算が足りない場合は、Meta を見送って Google だけに集中する方が、同じお金で先に進めます。
自分の 1 日予算が円で決まり、上の表のどの帯に入るかが分かった。

5 Google 先行、Meta は予算次第と決める

来週の順番は、どの帯でも同じです。Google を先に出し、Meta は予算の帯で決めます。

予算の帯Day 17 ブランド検索Day 18 ショッピングDay 19 Meta Advantage+ 販売
5,000 円未満出す(500〜1,000 円/日)出す(残り全部)作るだけ。オンにしない
5,000〜12,000 円出す(500〜1,000 円/日)出す(予算の半分程度)出す(残り)
15,000 円以上出す(500〜1,000 円/日)出す(予算の 4 割程度)出す(残り)

Google が先なのは、「すでに探している人」に出すので 1 件あたりが安く、最初の購入データが早く溜まるからです。Meta は「まだ探していない人」に興味を作る広告なので、学習に多くの購入データが要ります。

来週、3 つのキャンペーンをそれぞれいくらで出すか(または作るだけにするか)が決まっている。

6 第2週のまとめ

この 1 週間で、お金を 1 円も使わずに「購入が正しく 1 回ずつ記録される配線」ができました。Meta には会社用の入れ物と広告アカウント(Day 8)、公式チャネルとコンバージョン API(Day 9)、ドメイン認証とイベントの順位(Day 10)がそろい、テスト注文で 1 回だけ届くことを確かめました(Day 11)。Google には広告アカウントをつなぎ、「購入」を 1 つだけ主要にして拡張コンバージョンをオンにしました(Day 12)。Merchant Center の不承認も直し始め(Day 13)、今日、黒字の基準と予算が数字で決まりました。来週はこの配線の上に、初めて広告を載せます。

上の段落を読んで、自分がどの Day をまだ終えていないか分かる(未完了があれば来週の前に済ませる)。

Claude で確かめる(任意)

ここまでの結果を検証スキルで確かめます。Claude Code を開いて、次を打ちます。MCP をつないでいない項目は管理画面の表示を聞かれるので、見たままを答えれば判定してくれます。

/breakeven-roas

損益分岐 ROAS と 1 日予算を計算し直す

/ads-setup-audit

16 項目の体検。「広告を出してよいか」を判定

NG が出たら、指摘された Day に戻って直します(例: /ads-setup 5)。

今日のチェックリスト

全部にチェックが入ると、トップページでこの日が「完了」になります(このブラウザに保存)。

明日の予告:第3週は配信の週です。まず広告素材の 1 つ目として、商品写真を用意します。スマホで撮る手順と、正方形 1080×1080・縦 1080×1920 の 2 サイズにそろえる方法を説明します。