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付録 6

Claude に任せる確認作業

4 つの管理画面に散らばった設定を「合っているか」確かめる作業を Claude Code に任せるための設定と、そのまま使えるプロンプトです。

先に線引きを知る

Google・Meta・Shopify は、本人確認・支払い・法的な同意・広告を「オン」にする操作を、わざとプログラムに開放していません。Meta の公式 MCP が作る広告は必ず「一時停止」で作られ、Google の公式 MCP は読むことしかできません。これは不便ではなく、設計です。

自分でやる(約 2 時間)Claude に任せられる
ビジネスポートフォリオ・広告アカウントの作成、カードの登録、ドメイン認証、チャネルのインストールと同意、データ共有「最大」、利用規約への同意、広告を「オン」にする重複ピクセルの確認、Meta の信号の健全性、カタログの不可商品の集計、Google のコンバージョン重複、商品データの健診、週次の数字の集計と提案、広告の下書き作成(一時停止のまま)
「お金を使う」操作は自分の手で。Claude には「変更しない」「一時停止のまま」を毎回書き添えてください。まず 1 週間は読み取り専用で使い、数字が管理画面と合うことを確かめてから、可逆な操作(予算変更、素材の停止)だけ任せます。削除は任せません。

スキルは 2 層:「作る」と「確かめる」

この教材と同じリポジトリの skills/ フォルダに、11 のスキルが入っています。スキルとは、Claude Code に「この作業はこの手順でやって」と教えておく小さなファイルです。役割は 2 つに分かれます。

役割入口のスキル
搭建(伴走)教材の手順どおりに、次に押す場所を 1 つずつ案内し、結果を確かめ、進捗を記録する。設定値の計算や下書き作成もここ/ads-setup(引数に Day 番号や meta / google / 素材 / 予算)
検証(体検)できあがった設定が教材の基準を満たしているかを 16 項目で確認し、NG なら「戻る Day」と直す場所を返す/ads-setup-audit

基本の流れは /ads-setup で作る → その日の検証スキルで確かめる → Day 14・21・30 の節目で /ads-setup-audit を回す」 です。

スキルの入れ方(Claude Code)

  1. リポジトリをダウンロード(GitHub のページ右上 「Code」「Download ZIP」)して展開する。
  2. skills/ の中のフォルダを、自分のパソコンの ~/.claude/skills/(Windows は C:\Users\あなたの名前\.claude\skills\)にコピーする。
  3. Claude Code をストア用の作業フォルダで起動し、/ads-setup と打つ。進捗はそのフォルダの .ads-setup/progress.json に残るので、翌日は /ads-setup だけで続きから始まる。

搭建(伴走)スキル

スキルやること使う日必要な接続
/ads-setup「今日の Day」を判断し、その日の手順を 1 ステップずつ「どこをクリックするか」まで案内。できた目安を確認してから次へ。MCP があれば結果を自動で確かめる全日任意(あれば自動確認)
/breakeven-roas客単価と原価から損益分岐 ROAS と予算帯を計算Day 14なし
/meta-asc-draftAdvantage+ 販売キャンペーンを一時停止のまま作り、設定を一覧で返すDay 19Meta 公式 Ads MCP

検証(体検)スキル

スキルやること使う日必要な接続
/ads-setup-audit16 項目のスコアカード。下の個別スキルを順に呼び、NG に「戻る Day」を付け、「広告を出してよいか」を判定Day 14・21・30あるものだけ使う。無い項目は画面の表示を聞いて判定
/jp-store-readiness特商法表記・ポリシー・連絡先などの開店前チェックをストアの公開ページから確認Day 2〜3なし(公開ページを読むだけ)
/shopify-pixel-audit「顧客イベント」のピクセル一覧を出し、重複を指摘Day 5・11Shopify Admin MCP
/shopify-product-auditタイトル・画像・説明・JAN・在庫の問題を商品ごとに表にするDay 4・13Shopify Admin MCP
/meta-signal-healthイベントマッチングの品質、コンバージョン API、重複排除の状態を確認Day 11Meta 公式 Ads MCP
/meta-catalog-issuesカタログの配信不可商品を原因別に集計し、直す順を提案Day 13Meta 公式 Ads MCP
/google-conversion-auditコンバージョンアクションの重複と拡張コンバージョンを確認Day 12Google 公式 Ads MCP
/weekly-ads-review直近 7 日と前 7 日を比べ、MER・CAC・素材疲労を報告し、変更案を 1 つに絞るDay 25・28、毎週Meta・Google の MCP

MCP のつなぎ方(費用対効果の順)

MCP とは、Claude が各サービスの管理画面の中身を読める(ものによっては書ける)ようにする接続口です。

1. Meta 公式 Ads MCP(いちばん簡単)

パソコンに何も入れません。Claude の設定画面で「カスタムコネクタ」として次の URL を追加し、Meta のビジネスアカウントでログインします。

https://mcp.facebook.com/ads

レポート、広告の作成(一時停止で作られる)、カタログの診断、信号とデータセットの健全性、ヘルプ検索などが使えます。

2. Shopify(2 種類あるので混同しない)

Dev MCP(公式・ローカル・ログイン不要): ドキュメントと GraphQL の型だけ。テーマのコードを直すときに便利。

claude mcp add shopify-dev -- npx -y @shopify/dev-mcp@latest

Admin MCP(コミュニティ製 shopify-mcp): 商品や注文を実際に読み書きできる。

claude mcp add shopify -- npx shopify-mcp --accessToken あなたのトークン --domain your-store.myshopify.com

トークンは Shopify 管理画面 → 設定 → 「アプリと販売チャネル」→「アプリを開発」から作るカスタムアプリで発行します。権限(スコープ)は「商品の読み取り」「注文の読み取り」だけに絞ってください。書き込み権限は、読み取りで 1 週間問題が無かった後に検討します。

3. Google 公式 Ads MCP(いちばん手間)

Google Cloud のプロジェクト、Google 広告の開発者トークン、ローカルの認証情報の 3 つが必要です。読み取り専用(GAQL という問い合わせ言語で何でも読める)です。

gcloud auth application-default login \
  --scopes https://www.googleapis.com/auth/adwords,https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform \
  --client-id-file=あなたのクライアントJSON
{
  "mcpServers": {
    "google-ads-mcp": {
      "command": "pipx",
      "args": ["run", "--spec", "git+https://github.com/googleads/google-ads-mcp.git", "google-ads-mcp"],
      "env": {
        "GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS": "認証JSONのパス",
        "GOOGLE_PROJECT_ID": "プロジェクトID",
        "GOOGLE_ADS_DEVELOPER_TOKEN": "開発者トークン"
      }
    }
  }
}
Google 公式 MCP は Google 広告だけを見ます。Merchant Center の不承認理由は含まれないので、そこは Day 13 のとおり管理画面で見る方が早いです。

そのまま使えるプロンプト

スキルを入れなくても、これを貼れば同じことができます。数字(損益分岐 ROAS、客単価)は自分のものに置き換えてください。

接続テスト(読み取りのみ・安全)

私がアクセスできる広告アカウントを一覧にして、それぞれの過去 7 日間の費用を出してください。
変更は一切しないでください。

Day 5・11:重複ピクセルの確認

Shopify Admin で、ストアに登録されているすべてのピクセル(web pixels)を一覧にしてください。
名前・提供元アプリ・状態を表にし、同じ広告プラットフォームが 2 回登録されていないか判断してください。
重複があれば、どれを残しどれを消すべきか理由つきで教えてください。まだ何も削除しないでください。

Day 11:Meta の信号の健全性

Meta のデータセット(ピクセル)の健全性を確認し、次を報告してください。
1. Purchase のイベントマッチングの品質は何点か。6.0 以上か
2. コンバージョン API がイベントを受け取っているか。サーバー側とブラウザ側の比率
3. 重複イベントがあるか(重複排除が効いているか)
4. どの顧客パラメータが欠けていて点数を下げているか
それぞれ、直す場所が Shopify 側か Meta 側かを明記してください。変更はしないでください。

Day 12:Google のコンバージョン重複

GAQL で私のアカウントのすべてのコンバージョンアクション(conversion_action)を取得し、
名前・種類・ソース・状態・主要かどうか(primary_for_goal)・過去 30 日のコンバージョン数を表にしてください。
同じ購入が複数のアクションで二重に数えられていないか判断し、拡張コンバージョンが有効かも確認してください。
変更はしないでください。

毎週:週次レビュー

過去 7 日と、その前の 7 日のデータを Google と Meta の両方から取り、
費用・コンバージョン数・CPA・ROAS・CTR を比較してください。
私の損益分岐 ROAS は __、客単価は __ 円、目標 CAC は __ 円です。
次の 3 つに答えてください。
1. 損益分岐を下回っているキャンペーンと、その扱い
2. CTR が続けて下がっている素材(疲労の兆候)
3. 今週 1 つだけ変えるなら何か。理由も
変更は実行せず、提案だけしてください。

Day 19:広告の下書き(一時停止のまま)

私の Meta 広告アカウントに Advantage+ 販売キャンペーンを作ってください。
- 最適化: 購入、価値最適化オン
- 1 日予算: __ 円(この数字のまま。自分で調整しない)
- 配信地域: 日本のみ
- カタログ: __
- 既存顧客の予算上限: __%
作成後は一時停止のままにし、設定の一覧を私に見せてください。
私が「オンにしてよい」と言うまで、絶対にオンにしないでください。
プロンプトの 3 つの習慣:「変更しない/一時停止のまま」を必ず書く。自分の数字(損益分岐 ROAS、客単価)を渡す。結論だけでなく理由を書かせる。理由を読めば、Claude がデータを正しく読めたかどうかを自分で確かめられます。